テレビを見る習慣がなくなって半年経つ。
今の家はテレビがザーザーの映りで、すこし見ているだけで頭が痛くなるから自然と見なくなった。私の好きな番組は動物のドキュメンタリーで、チーターとかネコ科の動物の出てくるものは涙を流しながら見る。鼻をずびずび言わせながら可哀想やら可愛いやらを見て、泣いて、また似たようなライオンやらハイエナやらの番組を見る。それでまた泣く。人間のお涙頂戴ものには興味ない。事情があって別れた娘とン十年後の再会。
へっ、と顔を背ける。「ごめんよー」「おいおい」泣いてるモザイクの二人にはどうもわたしは冷たい。「へーあえてよかったね、はいはい」くらい。
あとは霊能力とか、UFOとか宇宙とか、世界不思議発見とかそういうのにも弱い。食い入るように画面に向かい、じーっと何時間でも見てしまう。
サッカーを見ていたら、猫が画面のボールを目で追って、ときどきパンチをくらわせてたのは面白かったな。別にまたテレビを見たいわけじゃないけど、あの「テレビのボールに猫がパンチ」はまた見てみたい。