下地はマスキングテープを切り取る時の凡ミスの時、ほんの少し覗く。
その隙間から1ミリくらい覗くか覗かないかくらい。というわけで、ほんとうに、どうでもいい、たいしたことないこと。ただちらっと覗くところが、白いままより、薄い青や薄い緑色の方が綺麗だということ。だから一応塗るけど、これが絵に影響を与えることなどほとんどない。というわけで、大きな刷毛を画面にくっつけた状態で4メートルの端から端までをダッシュしたり、たっぷり水気、色水を含ませた刷毛でとおりゃっ!とうっ!と気分は武士になってみたり、飛び散らせたり、手でごしごし塗ったりと大胆不敵。この作業は作品にとっては重要じゃないことはわかっているけど、それでも気持ち的にはすごく重要で大切なものだ。いつもちまちまとした作業をしていると、鬱憤が溜まるのだけど、この、一番はじめの下地作りだけはいつも、あっはっは!と笑っちゃうくらいの、陽気でご機嫌な感じなのだ。ほとんど消えるけど、絵のはじまりがあっはっは!という笑い声ではじまったというのが嬉しい。