お隣さんは風邪をひいたらしい。さっきからゴホンゴホンという咳が聞こえる。
親子で何かボソボソ会話をしていて合間に笑い声も聞こえる。
今日は野良猫に餌をあげているのを知られて、近所の人に嫌みを言われる。
このひとはちょっと苦手だ。前髪が変なカールをしていて口紅が赤すぎるし、
凄みのある京都弁を話す。「最近、ここらあたりににこの子たちいるでしょう?
一度餌をあげたらわかるんやわー覚えるんやわー心を鬼にしないとねぇー?ほほほ」
そういえば引越したばかりのとき、ゴミ出しの時に場所を間違えたらゴミを
私の家まで持ってきて(ゴミ置き場のほうがよっぽど近い)
「まぁ、越して来たばかりじゃわからんよなぁー仕方ないと私思うけどなー」
と言ってきたのもこの人。やっぱりちょっと苦手だ。鬼みたいなまっ赤な口元を
じーっと見ながら「はぁ、、、すみませんでした」と言って立ち去った。
お隣さんは素敵だ。話した事はないけど、だいたいはわかる。
(なんてったって壁が薄い)仲が良くて、お母さんは可愛い京都弁を話す。
朝は「朝よー、起きーよー」と娘達を起こす。
娘はよく歌を歌ってる。ご機嫌でハミングしている。なんとも可愛い歌声。
そうしてしょっちゅう笑い声が聞こえる。